ただただ思ったことを上手く伝える練習

N年計画とN年後

 国内ではデジタル人材と呼ばれる人材が不足しているというニュースがありました。世界を見ても、期待するような人材はそれほど多くはないような気がしますが、程度で言えば、国内は大きく遅れているのだろうと思います。

 そんな中だからか、今更ながら、プログラミング教育が必要という話が上がっているようですが、現在進行系で必要な人材を、今から育てて間に合うものなのでしょうか。小学校の低学年でプログラミングを習って、彼らが大人になったときに、プログラミングそのものが何か役に立つタイミングが来るのでしょうか。例えばprintf();ってsin、cosと同じレベルで関係ないものなんじゃないでしょうか。

 プログラミングを学習する背景として論理的な思考を求めているようですが、論理的な思考は今の教育の範囲でも、ちゃんとポイントを押さえればできると思っています。算数だけではなく、理科の観察や、歴史からでも論理立てて考察することはできると思います。個人的には、科目が本質ではなく、教える側の問題で、物事の捉え方を学ぶほうが価値があるものだと考えています。確かに、そういう意味ではプログラミングを科目とすれば、教える側の負荷が少なく教えられる可能性はあるとは思います。

 ただ、今更ながら プログラミング教育をしたところで、習った言語は役に立たないでしょうし、コピペで片付くだけの科目にしてしまった場合には、歴史の年号を覚えるだけと何も変わらなくなってしまうだろうと予想します。

 結局、10年後にはまた別の人材不足に陥って、教わった側も、教えた側も、新たに教える側も、プログラミングって無駄だったなと思わないようにしたほうがいいと思います。

 ちなみに個人的には、リスクマネジメントを学ぶことや、統計学、心理学、それと芸術に力を入れるほうが、未来に向けてはいいのではないかと思います。情報に流されず数字が見れて、複雑な中で舵取りができる人材が少なくなっていくのではないかと予想しています。